ハワイの学校って何人が多い?

移民に支えられているハワイ 〜公立校における人種の割合〜

以下の表から読み取れるように、公立学校全体の3分の1を占めるのは、アジア人です。1860年代以降の日本からの移民が22万人に上りました。その他、フィリピン、中国、ポルトガル、ドイツ、ノルウェーからの移民もいましたが、日本人が日系アメリカ人としてハワイの経済を支えてきました。その時代の移民家系は日本の姓を名乗る家系が大変多いのですが、現在そのほとんどは日本語を話しません。戦争を境に日本語教育が受けられなかったためです。

確かに日系人が多いのですが、実は公立学校に通うアジア人の中で一番多いのがフィリピン人です。アジア人の割合の半分以上を占めます。彼らのコミュニティはあるエリアに集まっていますので、そのエリアの学校は、大半がフィリピン人であることが多く、逆に彼らのコミュニティから離れた地域の学校では、フィリピン人はほとんど見受けられないという現象がおこっています。

他には、先住民族のハワイアンと太平洋諸島のサモア系民族です。戦後アメリカ領になったサモアの人々はより良い生活を求めハワイに移り住んできました。その数は急増しており、今ではハワイに大きなサモアコミュニティが出来上がっています。サモア系の生徒比率の多い学校が、ホノルルの中にも幾つか存在します。彼らはタガログ語(フィリピン語)を話すため、その地域の学校ではESLのクラスに多くのサモア系の子供が在籍します。

以下の表からもわかるように、公立学校における白人の比率は決して多くありません。アメリカの学校だから、クラスメイトは白人ばかり、というイメージとはハワイは異なります。アジア系や、アイランド系の子供が多い中、英語を母国語とする白人の子供でも自分はマイノリティだと感じることもあるそうです。日本の子供が転校してきても、クラスの中の3分の1はアジア系ですから、見た目で浮くことはありません。みんな普通の転校生だと思い話しかけてきます。そこで英語が話せなくても、英語が第二外国語である子供たちに慣れているハワイの子は、英語が話せない日本人という理由で仲間外れにするようなことはありません。
多民族の子供たちが交わって学校生活を送り、お互いの個性を尊重し、友情を育みます。そんな環境は、ハワイを留学先に選ぶ一番の良いところでしょう。

白人比率は、学校によりかなり差があり、5%程のところもあれば、25%程の学校まであります。ハワイの中でも、白人の好まれる教育ポリシーをもつ学校や、白人が多く住む学区では、比較的白人生徒数は多くなります。

2013年 ハワイ公立校就学児人種別比率(資料:Ballotpedia)
アメリカン
インデイアン
アジア 黒人 ハワイアン・
パシフィック諸島
ヒスパニック 白人ミックス
0.48%33.02%2.21%32.8%8.26%13.91%9.32%

私立校の人種比率

また、ホノルル地区のメジャー私立校では以下のようなデータが出ています。
アジア人 30〜60%
白人 15〜30%
ミックス 14〜36%
( Niche.comより )
公立校に比べると白人率が高くなりますが、やはりアジア系が大多数を占めます。このようにアメリカの中でも、多文化が共存する特異な土地ハワイで、子供達のグローバルな感覚が磨かれていきます。